23歳。長年サッカーをやってきた身としては“もう23歳”という感覚が強い。
「よりよい人生にしたい」「何か成し遂げたい」
そう思うあまり、私は生き急いでいる。
そんな時に中田敦彦のYouTube大学で面白い本が紹介されていた。
この動画を見て、メルカリで即ポチ。
読んでみての学びや感想をまとめたい。
20代にとって大切な17のこと
この本では題名の通り、20代のうちに大切にしておきたいことが17つ紹介されていた。
学生生活を終えて社会に出ると、いろんなものを吸収し、年齢も重ねて物事に対する心の変化が鈍くなっていくという。
著者はこれを「鈍感力」と呼んでおり、鈍感になることで自分の身を守れる一方、変化や刺激がなく、面白い人生・ワクワクした人生は離れていく。
そうならないよう、自分の人生に常にワクワクして生きるための17のポイントが書いてあった。
学びになった点、アウトプットして記憶に残しておきたい点を5つに絞って記事にする。
変化を楽しむ
この本では歴史の話が多く出てきた。
というのも、変化していく時代に対応するには歴史を知り、予測を立て、今に活かす必要がある。
先人が築いてきた歴史を知ることで今の行動を決める判断材料にすることが出来る。
大きな変化は80年サイクル
ということで歴史を遡る。
時代の変化は3段階に分かれるという。
①10年に一度の小さな風
②40年周期で大きな風
③80年サイクルでとてつもなく大きな風
40年周期
まずは、大きな風が40年ごとに繰り返すことについて。
40年ごとに大きな風が吹いては衰退を繰り返している。
1865年に明治維新が起き、40年かけて国を建設。
1905年に日露戦争で列強の仲間入りを果たす。
1945年には第二次世界大戦の敗戦で谷の期間。
1985年にはプラザ合意でまたピークを迎える。
その後はバブル崩壊で衰退の40年。 →Next…2025年。
きたる2025年からはまた大きな風が吹いて勃興の40年を迎えるのか…?
既に大きな風は吹いた。
2025年から始まるコロナショック後が衰退なのか勃興なのか。
80年サイクル
もっと大きく見ると80年サイクルでとてつもなく大きな風が吹いている。
1782年:天明の飢饉
江戸時代に起きた大飢饉。6年間で92万人の死者を出した。
1867年:明治維新
1000年続いた武士の時代から、四民平等の時代へ。
1945年:第二次世界大戦
軍人が統治していた時代から文民統制の時代へ。
2020年:コロナショック
2019年から約4年間続いた感染症。32か国でロックダウンが起きた。
そして今はコロナショックが終わろうとしている段階。
大きな変革期であることは誰もが理解しているはず。
この波に乗るのか呑まれるのか。背に腹は代えられない。
変化と保守のバランス感覚
ここまで歴史を見てきたけれど、イチ個人にフォーカスしても変化は起きている。
「20代のうちは変わること全てにYesと言え」と著者は言う。
時代は常に変化しているから、私たちも変化する必要がある。
「変化する自分」と「保守的な自分」
このふたつのバランスを取ること。
自分の中でいい塩梅を見つけて変化を受け入れるマインドが必要。
才能を見出す
才能は誰にでも必ずある。
けれど、才能は条件がそろわないと発芽しない。
自分という土に種は植わっているものの、種だけで植物は育たない。
3つの条件をそろえることが必要。
才能を見出す条件3つ
才能は3つの条件をそろえることで発芽へ向かう。
①光:チャンス、機会
参加する、応募する、才能を見出してもらう
②熱量:ワクワク、好き度
自分の思いや応援、時間を忘れるほど没頭できるか
③養分:実稼働
お金や時間をかける
時間を忘れるほど好きなものを見つけて、
時間とお金を投資し、
イベントやチャンスに飛び込む。
このサイクルを回す時期が20代。と解釈した。
狼の飼育員
ネイティブアメリカンおじいさんとお孫さんのお話。
爺「お前の中には、いい狼とわるい狼がいる。いい狼は人生でいいことをやろうとする。悪い狼は、ズルいことをやろうとしたり、嫉妬したりするんだよ」
孫「どっちの狼が勝つの?」
爺「それはね、おまえが餌をやるほうだよ」
いい狼のエサはポジティブな思考、悪い狼のエサはネガティブな思考。
心の中に2種類の狼を飼っていて、自分はその飼育員。
日常の出来事が狼のエサで、その出来事の調理をするのが自分。
ポジティブに調理するのかネガティブに調理するのか。
より育った狼が自分という肉体を操縦する。
と考えると人間って面白い。僕らはただの入れ物。
遠慮をしない
自分に遠慮しない、周りを気にしすぎない、素直に生きる。
そんなことが書いてあった。と私は解釈した。
大きすぎる夢を持つ
小学校時代は大きな夢を掲げていた。
男の子なら誰しもヒーローを目指したことはあるだろうし、サッカー選手にも憧れた。
しかし20代になって夢を問われると、遠慮がちに「夢なんて特にない」と答える人が増える。
叶いそうとか、現実的とか、そういうものを全て取っ払って遠慮せずに大きすぎるほどの夢を持っていい。
大きな夢を持つことを許してあげる。
そもそも、夢を語る上で“現実性や叶う可能性”を考えることは矛盾している。
今のままの自分では届きそうもないから“夢”と呼ぶ。
広辞苑も、夢を「空想的な願望」と定義付けている。
空想でいい。大きすぎる夢を持つ。
好きを優先する
そのために、好きを優先する癖をつけよう。
社会に出ると、やるべきこと、やらなければならないという思い込みを優先して、好きを後回しにしてしまう。
「時間が余ったらやろう」
一日は24時間。時間は有限だから、余ることがない。
作ろうとしないと時間は作れないよ by.職場の先輩
最優先事項を自分の「好き」に置くこと。
好きに従って生きる。
この記事を書き始めて早3時間。楽しい。
宿命と運命
著者の言う、“自分の力で変えられるものと変えられないもの”の考え方が面白かった。
宿命は宿った命。自分の力では変えられないもの。
運命は運ぶ命。自分で動かしていくもの。
先の例に当てはめると、コロナショックや大飢饉は宿命。
私たちにはどうしようもない事象。
宿命に不満・文句を言っても何も変わらない。
私たちにすべきなのは自分で運命を変えていくこと。
誰と会うか、時間をどう使うかは自分で決められる。
自分の心の指針に従って運命を変えていく。
心の指針の従い方
では自分の心の指針はどのように見つけて、どのように従っていけばよいか。
好きを優先するための好きを見つける方法を2つまとめる。
失敗への向き合い方
人は得るものより失うものに反応してしまう生物。
何か新しいことに挑戦する際、“失敗する確率”を考えてしまいがち。
失敗への解釈の仕方を変えてみる。
「失敗してもいいからやりたい」と思えるかどうか。
失敗を、挑戦への覚悟、自分の情熱を測るための道具として使ってみる。
「失敗してもいいからやりたい」
それくらいの情熱がないと人生は面白くなっていかない。
コイントス
もうひとつ、コイントスで決めるという方法が書かれていた。
コイントスも失敗同様に自分の気持ちを量る道具として使う。
「表が出たらやる、裏が出たらやらない」と決めてコインをトス。
コインが回転しながら宙に舞う。
コインをキャッチ。
恐る恐る確認する。
… 表が出た。
大事なのは結果ではなく、過程。
コインが宙を舞い、確認するまでの間。
この間に自分がコインのどっちの面を望んだか。
その望んだ面に沿って自分の行動を決めるといい。
極端な話、コインが表だったか裏だったかは確認しなくてもよい。
強く望んだその面が自分の本音ということになる。
本を通して一番伝えたいこと
ここまで、この本での学び気付きをまとめてきた。
そこで、最後はこの本で一番伝えたいであろう部分。
一番重要な幹となる。と私が解釈した部分を綴って終わりにする。
自分がどうしたいか
結局、最後は基礎の基に立ち返る。
良いも悪いもなく、自分がどうしたいのか。
「良いor悪い」と二元論で判断するのではなく、それを理解した上で自分がどうしたいのか。
そこまで落とし込んで考えることが大事だと私は解釈した。
自分にとっての幸せを見つけてそこに向かっていく。
自分にとっての幸せを見つける。
そのために歴史を知り、変化を楽しみ、才能の三条件に当てはめ、好きに沿って決断していく。
自分の正解は自分しか知り得ない。考えに考えて、考え抜くこと。
暗中模索を続けた先に一筋の光が差し込むことを信じて、終わりにしたい。
詳細
『20代にとって大切な17のこと / 本田健』
2021年2月発売:累計部数800万部突破
きずな出版